鬱病観察日記

20代前半で鬱になった、人生で最悪な時の記録

#気づいたら支配されているのが鬱

 

 

鬱になるまで鬱のことなんか大して知りもしませんでした。

”なんかずっとネガティブになり続けるだけでしょう?”

くらいにしか思っていなかったわたし。

けれど実際には、もっといろんなことがありました。

体に出る症状もすごく辛かったのですけれど、

今一番辛いのは、自分を自分でコントロールできないこと。

昨日まで「やろう!やりたい!きっとできる!」と思っていても、

次の日にはそれがものすごく大変なことのように思えて、

体が全く動かなくなるんです。

ひどい時には電気ケトルでお湯を沸かすのに2時間くらいかかったり。

立ち上がろうにも体が鉛のように重く感じるし、足が動かない。

きっとこういうのって経験しないと理解できないですよね。

だって水を入れてスイッチを押すだけの作業をするのに2時間かかるなんて、

健康な人が聞いたら「ばかじゃないの?」って言いたくなると思うもの。

もしかしたら、鬱になっていなかったらわたしだって思っていたかも。

でも「そういうことがあるんだ〜」程度に、脳みその片隅に置いておいてくれるといいな。

 

 

 

わたしはこういう状態になったとき、”鬱に支配されてる”と思うのだけど、

段々と鬱も飽きるのか、支配が気まぐれになります。

強い日と弱い日の差ができたり、遅刻したり早退したり、

中にはまったく来ない日だってできてくる。

この”波”は鬱が治る過程で正常なことみたいだけれど、

これが結構辛かったりします。

「え、昨日まですごく元気だったのに!」って、戸惑う。

昨日は美味しく感じた物が全然味気なかったり、

それ以前に食欲がわかないこともしばしば。

テレビ見たって映画見たって頭に入って来なくて面白くなんかない。

まるで灰色の世界に生きているみたいで、

ただただ流れている時間をやり過ごしながら生き延びます。

「きっとまたいい日がくる」と信じながら。

 

 

 

鬱も2年生になると、鬱がやってくる足音が聞こえることもあります。

だからそういうときは「あ、今日から体調がおかしくなりそう!」とわかるから、

辛いことには変わりはないけど、覚悟を決めることができます(笑)

けど全く知らないうちにやってきて、わたしの頭も体も支配することもある。

前日まで食欲も旺盛で、やる気に溢れて「1日の時間が足りない」なんて思っていたのに、

朝になったら体が怠くて起き上がるのも辛い。

もちろん食欲もやる気も全然ない、携帯で連絡を返すのも今は無理。

そんなときもまだまだたくさんあります。

だからもし身近に鬱の人がいて、その変化に戸惑うことなんかがあったら、

「こういうものなんだ。これが鬱なんだ。」

くらいに思っていてほしいです。

大丈夫。

少しずつ鬱は離れていくし、そうしたら楽しいとか嬉しいって感じられる日もできてくるのです。

1年前には楽しいとも嬉しいとも感じられなかったわたしでも、今は調子のいい日はよく笑いますから。

 

 

 

早く来なくなって欲しいです。鬱さん。